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船井総研総経理からの中国コンサルティングレポート

2013年4月度コンサルティングレポート

低単価メルマガ広告の事例紹介

船井(上海)商務信息咨询有限公司 中野 好純

今回はマーケティングの話です。今年から、現地の日本食材スーパーのコンサルティングを行っています。70%以上が日本人客のクローズドマーケットですが、同店は上海一円に宅配事業をやっている関係で、日本人名簿と日本語のできる中国人名簿合わせて、4500人の名簿を持っています。この名簿を活用して、何かビジネスができないかとの相談をうけ、昨年まで同店が適当にやっていたメルマガ告知を、抜本的にリニューアルさせ、企業広告を合わせて掲示することで、少しずつ収益を得る提案をしました。

上海の日本人むけの広告は、10誌近くフリーペーパーが発刊されております。その大部分が駐在員や出張客を対象とした男性むけの内容で、掲載広告も居酒屋、ラウンジ、クラブ、スナックなど夜の店が非常に多く、15000人くらいいる日本人女性をターゲットにした情報源があきらかに少ないのが実態です。日本人女性の多くが駐在員の家族であることを考慮すれば、彼女たちは時間もお金も余裕があります。ビザの関係で働けないので、奥様間の情報交換も緊密です。当然、子供もいますので、子育てに関する情報や、奥様どうしのグルメやファッション、美容の情報など話題は盛りだくさんです。

私のクライアントの日本食材スーパーは、奥様むけの情報発信で尖がることを目指すことにしました。クチコミを誘発するために、サークルの勧誘、中国語レッスン、カルチャースクールの情報などをまず無料掲載させることで、メルマガ読者の関心度を上げることに成功しました。そうすると、企業からも広告を載せたいとの問い合わせが来ます。実際には船井総研のお客さま(店舗を持つクライアント)や、その日本食材スーパーに商品を供給しているお客さまが母体になりますが、1回のメルマガ広告を3行単位にして、3行80元(約1250円)で販売したところ、これまでに大きな反響を得ました。フリーペーパーの名刺大の広告が一枠2000元(3万2000円)ほどですので、二けた違います。フリーペーパーとの圧倒的な価格差があること、あえて女性をターゲットとしたこと、広告にお得情報(飲食店であれば無料で一品サービス)を掲載したことなど、が功を奏し、3行広告で6人~10人の動員を実現することができました。

今のところ、大きな収益とは言えませんが、メルマガをリニューアルしただけで、月々数十万円の売上アップが図れました。船井総研のコンサルティングの日本人集客ツールとしても、(戦略の柱ではないが、お金に余裕のある日本人が数万人いるマーケットは魅力的)シナジーが生まれだしています。 今では船井総研のクライアントで、店舗を構えているケースでは、ほぼ100%このメルマガ広告を活用いただけるようになりました。

 今回のマーケティング事例は、中国らしからぬスモールビジネスかもしれませんが、閉鎖的であるが、確実な日本人マーケットを押さえることも、コンサルティングの一つのメニューであることを実感しています。ただ、この作戦ができるのは、世界中でも上海だけなのが残念なところです。

連絡先:yosh@funaisoken.com.cn
※中野様へご連絡希望の際は一度弊社へお問い合わせください。
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