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船井総研総経理からの中国コンサルティングレポート

2013年6月号コンサルティングレポート

認知率がマーケティング成功の鍵!!

船井(上海)商務信息咨询有限公司 中野 好純

上海ではアパレル、食品、化粧品など消費財関連のマーケティング案件が増えてきております。中国市場に進出して5年程度のブランドを担当すると、認知率があまり上がっていないことに気づきます。何度もこのレポートに書いておりますが、日本の企業は目先の利益にこだわって大規模投資をしません。というかできません。ブランドごとに見ると3年で相当欧米、韓国企業に水をあけられてしまいます。

 

一般的に中国で認知度を上げていく手法として効果的なのが、①テレビ(全国放送) ②地方有力テレビ ③都市中心部看板 ④交通広告 ⑤中国ツイッターのWeiboの順でしょう。それ以外にWEB広告もたくさんありますが、WEB広告は実売に繋がっても認知度として上げる効果はイマイチのようです。認知度に直結する①~⑤の施策は同じ市場で欧米企業と比べると、日系企業は10分の1くらいしかコストを掛けていないのが現状でしょう。

 

立上げ5年での認知度獲得の施策ボリュームが全く違うので、初期の段階で市場シェアが取れにくいのが日本企業の実情です。マーケティングコストを掛けない割に商品価格も高いので、完全に負けポジションが出来あがってしまいます。

 

決定打ではないかもしれませんが、上記の①~⑤に負けない認知度を期待できる、ローコスト認知度向上策を化粧品のコンサルティング案件で開発しました。単純に宣伝カーのようなものですが、旅行会社と提携して宣伝したいブランドを旅行商品のスポンサーにするのです。たとえばバス旅行であれば、当該ブランドの冠のついたバスを走らせます。開催頻度や参加人数が多くなれば、何日も何台もバスが上海市内を走ることになります。市内中心部の目立つところの看板は年間契約料が高いですが、バス広告になると旅行会社は非常にリーズナブルなコストで対応してくれます。 また、バスの回想時間などは、あえて拘束時間を長めに取って、わざわざ渋滞した道を走ってもらうように交渉もしております。ちなみに中国の法律では、ボディペイントをするには当局の許認可が非常に面倒なのですが、窓は全く何もいらないので楽勝です。結構目立つデザインも可能です。

 

1回だけの運行での認知度効果は見込まれませんが、実際に走らせてみたところ、予想以上にクチコミ効果が広がりました。これからはバス運行20運行くらいの単位でスポンサー契約をしていこうと考えております。マーケティングコンサルティングというよりも、広告代理店のようなアプローチかもしれませんが、結構反響はあります。下記の写真の化粧品ブランドを走らせたところ、今度はゴルフブランドの大手企業から相談がきて、ゴルフ場の送迎バスのスポンサーをやらせてほしいとのことでした。クライアント企業のビジネスにプラスになるなら、船井総研上海は喜んで電通化していきます。

コンサルティングレポート2013年6月号02 コンサルティングレポート2013年6月号01

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